組手什が産声をあげたのは東日本大震災の直前でした。愛知県で開発が進められていましたが、鳥取県の智頭森林組合の協力を得て商品化しました。日本は国土の6割を森林に覆われていますが、実にその4割は人工林ですが、その人工林が今、大変な状況です。ライフスタイルの変化で木材需要が低迷し、そこに安価な輸入材が流れ込んだことで、木材価格が急落したことで、植樹し、大切に育て、伐採して木材を出荷し、また、槭樹するという森林の循環サイクルが破綻し、木は植えたけれども、間伐や下草刈などの手入れがなされない放置竹林が急増しているのです。
私森林での環境教育などに取り組んでいりましたが、その中で、森林の荒廃に心を痛めてきました。子どもたちと植樹などの活動も致してきましたが、やはり、森林を保全するには森林の循環サイクルの再構築しかなく、木材需要を喚起することが最重要課題だとの思いに至りました。その思いを形にしたのが組手什です。
私たち全国組手什コンソーシアムは、ます組手什を知って頂くことに全力を尽くしたいと思います。組手什は自分で創る木製家具です。創る過程で木に触れ、出来上がった品を使うことで木の温もりを感じることができます。日本の森林保全という大きな課題の解決に向けて、私たちは組手什で一歩を踏み出しました。小さな一歩だと思いますが、木のある暮らしを取り戻す大事な一歩です。
皆様のご理解を賜りますようお願い申し上げますとともに、組手什を使っていただきますように、そして、可能であれば私たち全国組手什コンソーシアムの仲間になっていただき、一緒に日本の森林保全に取り組んでいただきますようお願い申し上げます。
一般社団法人 全国組手什コンソーシアム
代表理事 藤田充